なんとなく「迷い込んだ」ように「帰って」きた、みたいだ。
部屋は、無造作に物が置かれていて、一部埃が積もっている。
多分、最後に人が入ってから10年くらい(いや、もっとかも)経過しているような空気だ。
あ、そういえば、この部屋、借りっぱなしだったんだ、とふと突然思い出した。
分厚い写真集が何冊も床などに無造作に置いてあって、そういえばこんなの買ったなぁ、と思う。
森山大道
アンリ・カルチエ
有名なファッションフォトグラファーのものなど。
ここの家賃、凄いことになってるんだろううなぁ、何年払ってないんだっけな?と貯金もないのでどうしたものか、と考えつつ、そういえば口座から引き落とされてはなかったな、と思う。
誰かと一緒にいたような。
よくわからず、眼を覚ます。
あの写真集、売れば家賃払えたかも。
と目覚めてそのあとに思った。